カオハキ

日記

ドンケツの好きなシーン

すみません。ドンケツの話をさせてください。

最近読み返して、その後感想を漁っていたら自分でも書きたくなってきたので。

 

ドンケツとは

ドンケツとは、少年画報社ヤングキングで連載されているヤクザマンガです。

第1章が全28巻で完結しており、現在連載中の第2章と外伝がそれぞれ6巻まで刊行されています。合わせると40巻となるので結構な大作です。

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ドンケツ1巻

これがドンケツ1巻の表紙なのですが、この1枚で大体のイメージは伝わると思います。

表紙にいる、いかにも強くて悪そうな男が主人公の沢田マサトシ(通称ロケマサ)で、彼が所属するヤクザ組織「月輪会(がちりんかい)」で大暴れするという話です。

 

ドンケツの魅力

個人的に、ドンケツの一番の魅力はキャラクターだと思っています。

物語の中心は主人公であるロケマサですが、ヤクザ同士の抗争が描かれているので、ロケマサ以外の脇役たちもしっかり活躍します。

現実のヤクザは会ったことがないのでよく知りませんが、ドンケツに登場するヤクザたちは基本的に悪人でありつつ、カッコいいと思わせる部分も多くあります。敵味方含めて、本当にしょうもないだけの小悪党はあんまり出てきません。

もちろん、ヤクザなので完全な善人も出てきません。育児放棄されている子供を助けようとする人物が、別の巻では老人を灰皿で殴りまくったりします。みんな良いところと悪いところがあるので、そこが人間っぽくて良いです。

主人公のロケマサも、自分勝手ですぐに暴力を振るう最悪の人物なのですが、「自分の好きなような生きる」という考えは一貫していて、自分が助けたいと思った人のためなら命がけでも躊躇いません。ロケマサは、かつて敵対する組の建物にロケットランチャーを打ち込んで破壊したことからそう呼ばれるようになったのですが、それも世話になっていた兄貴分のためにやったことです。

どこかの記事で、「ロケマサはワンピースのルフィに似ている」というのを見かけた記憶があります。ルフィはコンビニの駐車場でクラクションを鳴らしまくって店員を呼びつけたりしないので根本的なところで違っているとは思いますが、確かに、我が道をいく性格や仲間のために動くところは共通する部分だと思います。

 

というわけで、魅力的なキャラクターがたくさん登場するドンケツの中で、私が好きなシーンをまとめました。具体的な内容を書いているのでそこそこネタバレかもしれません。

 

1.南原が月暈組5人を相手に戦うシーン(9巻 62話)

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南原

ロケマサと同じ孤月組の組員でありながら9巻までほとんど活躍していなかった南原が、月暈組に狙い撃ちにされてケンカを売られる場面です。5人相手にあっさり倒してしまう辺り、武闘派揃いと言われる孤月組の強さがよくわかります。私は脇役だと思っていたキャラが意外と活躍するシーンが好きなので、同じ理由で7巻で時定が十五夜組を倒すシーンも好きです。

あと、この時南原が使っていたツボ押しみたいな武器がめっちゃいいなと思って、同じのがないか探したのですが、結局見つかりませんでした。今でも欲しいので、見つけたら買ってツボ押しに使おうと思っています。

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ツボ押しみたいな武器

 

2.三船が朔、孤月、華月の月輪会脱退を伝えに来るシーン(16巻 110話)

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三船

朔組の組長である三船が、野江谷派の策略で逮捕された宮本会長のために、あえて裏切ったふりをして月輪会を脱退するという場面です。(発案は華月組村松

会長を思う本心を悟られないように、わざと憎まれ口を叩いて会長代行の安部山を激怒させつつ、心の中では「すまん安部山」と言うのが最高にカッコよくて良いです。

私は、ダイの大冒険でポップが敵を恐れて逃げ出したふりをして一人でバランと竜騎衆の足止めに行くシーンが一番好きなのですが、それと同じ良さを三船から感じ取っています。仲間のために嫌われ役を買って出るのって良いですよね。

 

あと、三船といえば111話のこのセリフも好きです。

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三船

野江谷派との戦いに向けて、暗殺役を買って出ようとした華月組村松に対して、「お前はもっと有意義な動きをしろ」と言って自ら暗殺を引き受けます。元執行部で一番年上なのに、自分の役割を理解して汚れ仕事を引き受ける。私にはできないので憧れます。

 

3.佐久間が道端で時定と再会するシーン(19巻 127話)

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佐久間

月組の若頭である佐久間が、組のために孤月組の渡瀬組長を暗殺することになってしまった後、道を歩いていたらかつて弦月組に所属していた時定とばったり再会して少し話す、というシーンです。

最初の方に「ドンケツにはしょうもない悪党はあまり出てこない」と書きましたが、弦月組の組長である小田は数少ない小悪党です。本当に良いところが一つも描かれていない最悪の人物なのですが、その分若頭の佐久間は男気があって組員にも慕われています。そんな佐久間だからこそ、親分の小田がクソだとわかっていても一度子分になった以上裏切ることができず、小田と一緒に破滅の道を進むことになります。

画像の「ちょっと……道を間違えてなァ……」は何気ない会話のようでいて佐久間のどうにもならない現状を表しています。この後の展開も含めて、すごく切なくて好きなシーンです。

話を聞いた時定は、事情を知らないながらも何か感じ取るところがあったのか、去っていく佐久間の背中をじっと見つめていて、そこも良かったです。

 

終わり

以上です。好きなシーンは他にもいっぱいありますが、とりあえずこんなところで。

こういうのを書きたくなるくらいドンケツは面白いので、たくさんの人に読んでほしいです。紹介したのは全て第1章ですが、今連載している第2章と外伝も面白いです。

 

最後に、先日注文していた月輪会バッジが届いたので、それだけ自慢させてください。550円(送料無料)で誰でも月輪会執行部になれます。

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月輪会バッジ

www.donketsu.com

ゲンブロック宣言

最近は忙しいというか、「忙しくしないといけない状況」なので、忙しくするための対策をとっています。

 

具体的に言うと、ウェブサイトブロッカーというのを導入しました。

これはchrome拡張機能で、「指定の時間に指定のサイトを見られなくする」というものです。TwitterとかYouTubeとか、そういうつい見てしまう系のサイトをブロックすることで、やるしかない状況に追い込むわけです。これまでの経験上、僕が頑張っていないときは大体TwitterとかYoutubeを見ているので、それらをブロックするのはかなり有効な手段と言えます。

 

しかし、ウェブサイトブロッカーの導入も空しく、実はまだそんなに頑張れていません。

それは何故かというと、解体屋ゲンを58巻まで買ってしまったからです。

kindleで一冊5円セールをやってたので、買わないわけにはいかなかったのです。そして、読んでみたらやたら面白かったので、どうにもならないわけです。

結構読み進めたのですが、それでもまだ30巻くらい残っているので、いよいよゲンもブロックしないといけないなと思い始めています。ゲンのブロックはウェブサイトブロッカーではできないことなので、ここは自分の意志で何とかしてみるつもりです。この日記は、そのための覚悟の日記です。しばらくゲンは控えます。

 

ちなみに、ゲンの5円セールはもう終わってしまいましたが、今は30巻まで0円で買えるみたいなので興味のある方は読んでみてください。爆破解体をテーマにした漫画なのですが、すごく良い話と無茶苦茶な話が両方楽しめるのでオススメです。

解体屋ゲン 1巻

解体屋ゲン 1巻

 

 

BEASTARS5巻でレゴシが食べてた焼きそばは絶対に一番美味しい

※BEASTARS5巻のネタバレを少し含みます。

 

最近、BEASTARSという漫画を買って読みました。

この記事では、タイトルの通り「BEASTARSでレゴシが食べてた焼きそばは美味しい!」ということを書きます。

 

BEASTARSとは

軽く説明すると、BEASTARSというのは週刊少年チャンピオンで連載中の作品で、多種多様な動物たちが人間のような生活を送る世界で、ハイイロオオカミの少年レゴシが恋に悩んだり肉食獣の本能に苦しんだり校内で起こった食殺事件の真相を追ったりしながら成長していく青春群像劇です。青春、恋愛、ミステリ、バトルなどの様々な要素が、作りこまれた世界でひとつの物語としてまとめられている、面白い漫画です。最新巻は8巻です。

 

絶対に一番美味しい焼きそば

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焼きそば

この焼きそばは普通に美味しそうです。僕も最初読んだときは「美味しそうだ」と思いました。でも、実際は「美味しそう」ではなく、「絶対に一番美味しい」のです。そう断言する理由は、この焼きそばを食べるシチュエーションにあります。

 

この焼きそばは、ただの焼きそばではありません。「好きな女の子を命がけで守った後に、傷だらけの体のまま、その子と一緒に食べる焼きそば」なのです。そんなの、絶対に一番美味しいに決まっています。「好きな女の子を命がけで守る」という最高にカッコいいことをした後の食事は、この「いかにも安そうな焼きそば」がベストです。大盛りなのも、目玉焼きがトッピングされてるのも、何もかも良いです。お店もちゃんと汚い感じのところで、非の打ち所がありません。さらに、緊急事態だったから碌に金も持ってなくて、靴の中に仕込んだ「もしも金」で代金を支払っているというのも最高です。焼きそばを食べる状況の理想形と言っていいと思います。恐らく、レゴシがこれより美味しい焼きそばを食べることは、一生ないでしょう。

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最高のシチュエーション

 

僕もこの焼きそばを食べたいのですが、好きな女の子を命がけで守った後じゃないと食べられないので、実現するのはなかなか難しそうです。とりあえず、いつチャンスが来てもいいように、近所に大盛りの焼きそばを出してくれる汚い店がないかチェックしておきます。

逗子総合の倉石について

今日は、逗子総合の倉石について書きます。

 

はじめに

いきなり「逗子総合の倉石」と固有名詞を出されても分からない人は多いと思うので少し説明すると、逗子総合の倉石は僕の好きな女子バドミントン漫画『はねバド!』に登場するキャラクターの一人です。そして、僕のお気に入りのキャラクターでもあります。定期的にコミックスで登場シーンを読み返して、読み終わったら「はねバド 倉石」で検索して感想を漁るくらい気に入っています。でも、倉石の感想はあまり多く出てこなくて、フラストレーションが溜まってきたので、自分で書くことにしたのです。

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逗子総合の倉石

倉石は、物語の舞台である神奈川県の強豪校『私立逗子総合高等学校』でバドミントン部の監督をしている男です。上の画像をみてもらえばわかる通り、おっさんで、しかも嫌なおっさんです。この画像で倉石に好感をもつ人は多分いないと思うので、この人の何が良いのかを、順番に書いていきます。

 

最初の倉石

倉石はコミックス5巻の県大会準決勝で、主要キャラである荒垣なぎさの対戦相手(の監督)として初登場するのですが、この頃の倉石は、とにかく嫌なやつです。

エースの石澤に対して口うるさく指導し、相手選手の嫌がる戦術をニヤニヤしながら説明し、さらには相手のヒザが故障することをわかった上で走らせるように指示を出したりと、勝つためには手段を択ばない、陰湿で卑劣な人物として描かれています。強豪校の監督だけあって能力はすごく高いようですが、そんなことはどうでもよくなるくらい最悪です。実際、石澤にはかなり鬱陶しがられており、試合をみている観客にまで「あの監督ウザそう」と言われています。

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最悪な倉石

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左右に走らせようとする倉石

 

試合後の倉石

そんな倉石ですが、この県大会の準決勝を経て大きく変化します。

これは画像を見てもらうのが早いので、見てください。

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試合後の倉石

たった一試合観ただけで、こうなります。

石澤となぎさの試合を観て自らの行いを反省した倉石は、これ以降、別人のように選手を尊重する指導者となり、石澤とは良好な関係を築きます。本当に別人みたいになるので、「誰なんだ」という気持ちも正直あるのですが、でも、やっぱりムカつく奴が良い奴になるのは良いことなので大歓迎です。良くなった倉石は、その後もちょこちょこと出番があり、解説役などでも活躍します。コミックス10巻では、選手を信じるようになった倉石とそれに応えようとする石澤の関係が描かれていて、めっちゃ良いので読んでほしいです。

 

倉石の魅力

倉石の魅力は、一言でいうと「成長」です。

選手たちが試合を通して精神的に成長する姿は、この手の部活ものでは醍醐味のひとつですが、倉石は監督という立場でありながら、選手たちを差し置いて誰よりも短期間に大きな成長を遂げます。ページ数で言うと5ページです。直前まで怒鳴りすぎて息を切らしていた倉石は、その後のたった5ページで、自らの過ちを認めて、試合終了時には名監督の笑みを浮かべるようになります。中年男性が10代の女の子よりも成長するんですから、それは魅力があるのも頷けます。おっさんの成長物語にページ数は割けないから結果的にそうなっただけかもしれませんが、それでもこのスピード感は気持ちが良いです。

 

「急成長する嫌なおっさん」というファンタジー

普通、嫌なおっさんというのは成長しないものです。成長できるような人間なら、10代か20代辺りで成長して嫌じゃなくなるはずですから。実際、僕が今までに出会った嫌なおっさんたちは全員、嫌なおっさんのまま年を重ねるか、更に嫌なおっさんにレベルアップするかのどちらかでした。現実世界で嫌なおっさんが良いおっさんにクラスチェンジするのは、かなり稀なケースなのではないかと思います。

でも、やっぱり僕としては嫌なおっさんにはいなくなってほしいので、「成長してくれ!」と願うことも少なくないです。そして、そんな僕の願いを漫画の中だけとはいえ叶えてくれる存在が、倉石なのです。倉石の成長する姿は、おっさんが成長しない現実に疲れた僕の心を、確かに癒してくれました。倉石はファンタジーな存在で、リアリティに欠けるキャラクターとも言えるのですが、だからこそ、現実では起こりえない奇跡を見せてくれたのです。僕はそういうキャラクターが好きだということをはねバド!で気付かされたので、これからは嫌なおっさんが急成長する漫画をいっぱい読んでいきたいです。

 

はねバド!は面白いから読んでほしい

倉石を抜きにしても、はねバドは面白いので、たくさんの人に読んでほしいです。試合は迫力満点で熱いうえに、戦術や心理戦が細かく描かれているので読みごたえがあります。もちろん、倉石だけではなく選手たちの成長もしっかり描かれています。これで女の子もかわいいわけですから、もう言うことなしです。夏にはアニメ化もするらしいので、そっちも楽しみです。