カオハキ

日記

ばり

 今日は財布を買いに出かけました。

今使っている財布は頑丈でまだ壊れてはいないのですが、若干ウケ狙いを感じさせる面白いデザインをしており、それが恥ずかしくなってきたので買い換えることにしたのです。

 

デパートのようなところの目的の売り場に到着して、割とすぐに欲しい商品をみつけたのですが、一応、購入するのは一通り見てからにしよう、と店内をうろうろしていました。色も三色あったので、どれがいいかと、少し考えたりもしていました。

そんな時、一組の男女がやってきて、僕の買おうと思っている商品の棚で足を止めました。僕はそのすぐ近くで、別の財布を見るふりをしながら耳をそばだてます。

男女は、はじめに財布をみて、「これはおっさん」などと言って一頻りいじって笑いを生んでいました。バカにするな!と僕は思いながらも、じっとします。すると今度は、「でも丈夫そうだよね」から褒める流れになっていき、最後に男の方が「ばりええやん」と言って別の棚に移りました。

 

ばりええやん……。

僕は一旦、売り場から離れました。

理由を説明するのは難しいのですが、「ばりええやん」もあまり言ってほしくない言葉だったのです。確かにばりよかったのですが、それを彼らが言った直後に、彼らが見ている前で僕が「これください」と言うのは、少し躊躇われるものがありました。なので、一度別の階に移動し、いろいろと見て回って、ユニクロで靴下を買ってから、再び財布売り場に戻ってきて、彼らがいなくなったことを確認してから目当ての品を買いました。これを読んだ人がどう感じるかは分かりませんが、僕はそういうところがあるのです。

 

ちなみに、買うときはちゃんと「自分用です」と言いました。自分用じゃない財布は買ったことがないので、言い方も堂々としていました。そこが今日一番良かったところです。